今回は「水彩で梨を描く過程」をお見せします。梨は描きやすいモチーフで、水彩画の練習にお勧めです。色彩をどうやって使うのか、どのようなプロセスで水彩画を描いているのか参考にしてください。
色彩の雰囲気を決定│
梨の陰・影に鮮やかな色を使う


まずは大まかな雰囲気を掴みます。
今回のコンセプトは鮮やかな色を使い、感覚的に描くことです。
まず、背景はグレーではなく、 「コンポーズブルーの青」を使いパステルトーンにもっていきます。背景の暗い部分には「赤・紫系のグレー」を使いアクセントをだします。以下、色彩の参考にしてください。

次に梨の陰(光が当たらず影になっている面のこと)の中に、赤・青・緑などの彩度の高い色を使っています。
以下、陰に使った色です。
梨の影は濁った濃い青で描きました。
梨の明るい部分を描く


梨のハイライトの部分に黄色(パーマネントイエローディープ)を乗せて光が当たっている印象を出します。
次にその隣にオレンジ系の色(パーマネントイエローオレンジ)を乗っけグラデーションを作ります。明るい方は温かい色を使うことにより光の感じを描くことができます。また陰の部分に紫(パーマネントバイオレット)を入れます。

光と影のコントラストを強める│葉を描く│完成

梨の陰に色をさらに重ね塗りして色を濃くます。これによってしコントラストを強めていきます。 先ほどの段階だとコントラストが弱くて光の感じは出ていませんでした。しっかりコントラストを出すことによって光が左から差し込んでくる感じが出てきます。
葉っぱも描きます。葉っぱはグリーン系の色を使いつつ影の色には紫も混ぜています。
次に背景の壁を中間色でまとめていきます。 背景は筆のタッチを生かして、 抽象的に描きました。全体的に梨は描写し、背景は抽象的に描くことにより絵の構成にコントラストを出すことができます。そうすると絵が面白くなりますね。参考にして見て下さい。


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