サン・マルコ寺院を水彩で描く│イタリアのヴェネツィア

水彩で描くサン・マルコ寺院

今回は水彩画でイタリア・ベネチアのサンマルコ寺院(Basilica di San Marco)を描いていきます。
ヴェネツィア(ベニス/Venice)はベニスの商人(シェイクスピアの喜劇)で有名ですよね。
ちなみに、、ヴェネツィア=イタリア語で、ベニス=英語です。
今回描くのは、水路のそばから遠くに見えるサンマルコ寺院の風景です。この角度からの眺めはとても人気があり、多くの画家たちがその姿を描いています。水面の光の反射やボート、建物の装飾が構図が魅力的にしています。

目次

聖マルコ寺院とは?

このサンマルコ寺院は、1090年に完成したベネチアを代表する美しい建築として世界的に有名で、聖マルコに捧げられた大聖堂です。聖マルコ(San Marco Evangelista)は新約聖書のマルコによる福音書の著者です。この寺院の地下墓地には聖マルコの遺体が安置されているとされていわれていますが、確かではありません。

サンマルコ寺院
サンマルコ寺院
ヴェネチア地図

こちらがベニスの位置です。イタリアの右上にあります。

ヴェネチア地図
ベニス地図

ペンで下書きをして構図をつかむ|ベネチアのサンマルコ寺院を描く手順

水彩で描くサン・マルコ寺院
水彩で描くサン・マルコ寺院

まずは、鉛筆で大きな構図を取り→ペンでさらに濃く輪郭を掴んでいきます。
ペンを使う理由は最後まで輪郭が残るので絵がカッコよく見えるからです。私はこの方法でよく水彩の下描きを描きます。
今回は、「後景から前景へ」という順番で描いていきます。先ずはメインの後景にあるサン・マルコ寺院を描きます。

水彩で描くサン・マルコ寺院
水彩で描くサン・マルコ寺院


次に左側の建物、そして水辺に立っている杭(くい)を描きます。
最後に、手前のボート
を加えていくことで、奥行きのある構図をつくります。
やはり、、、ボートが絵になりますよね!

水彩で描くサン・マルコ寺院

彩色する│基調色から→鮮やかな色へ

水彩で描くサン・マルコ寺院
水彩で描くサン・マルコ寺院

はい、ここから基調色を水彩絵の具で塗っていきます。大聖堂の影、建物の影を同じ色調で捉えます。
こちらはパーマネントバイオレットに少し黒を混ぜています。影の部分に紫系の色を使うと気品のある印象になります。
そしてベニスの印象を出すために屋根はオレンジ系/パーマネントイエローオレンジ、バーントシェンナで塗ります。

hisagemmaの描くサン・マルコ寺院
水彩で描くサン・マルコ寺院
水彩で描くサン・マルコ寺院

建物の屋根に黄色(パーマネントイエローディープ)も付け足します。やはり先のオレンジだけでは物足りないのです。
黄色とオレンジで大体の印象を掴みました。次は海の緑・青を塗っていきます。この色はパーマネントグリーン、コンポーズブルーえを使いました。

完成│海の落ちる建物の影を描く

hisagemmaの描いたサン・マルコ寺院

海に建物の影が落ちています。こちらは先の海の色にパーマネントバイオレットと黒を少し混ぜ色味を変えています。
また海に太陽があたり明るくなる部分にはパーマネントグリーン+黄色=黄緑を入れています。そうすることで太陽が当たっている色味を出します。左手前の建物の屋根には赤系の色/カドミウムレッドも少し付け加えています。

今回のポイントは下描きをペンで描く、その上に水彩で色を乗せるといった順序です。
大きな色の対比として、建物の紫、屋根のオレンジ・黄色・赤、そして海の黄緑です。
こういった大きな色の対比で絵を魅力的に見せることができます。 水彩の技術を磨いて思うような絵を描けるように挑戦してみてください。

さらに詳しく水彩画のテクニックを学びたい方はこちらから

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この記事を書いた人

Hisa Gemmaのアバター Hisa Gemma Landscape painter

絵画は人生を豊かにするをモットーに
20年以上絵を描き続けている画家です
アジア・ヨーロッパ・中南米・北米を旅しながら絵画を制作しています
個展・団体展・アートフェアで作品を発表しています
オンラインでの絵画講師3年、美術系学校での講師10年も経つつ
実用的なデッサン・水彩・油絵スキルと絵画制作とアート業界を通じて得た経験談やインスピレーションを共有しています。
絵を描き、人生のスパイスになれば嬉しいです

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