こんにちは。
今日は水彩で「マルメロという実」を描いていこうと思います。 マルメロ(榲桲/かりん)は、バラ科の果樹で、ヨーロッパ原産の果実です。熟すとレモンのような強い芳香 がでて、、生では硬くて渋いため ほぼ食べません。日本では長野県(特に諏訪地方)でよく取れます。
昔「マルメロの陽光」というアントニオ・ロペス・ガルシアという画家(スペイン)がマルメロを描く映画があるんですけど、そのドキュメンタリーが面白かったんですよね。
それもあって今回マルメロの実を描いていきます。 水彩の上達に参考にしてみてください。
下描き・構図は円と楕円で捉える│鉛筆&ペン

構図をとるんですけど、
マルメロを「円」として捉え位置を取ると簡単です。 葉っぱもですね、楕円形としてとらえて位置を捉えます。そしてマルメロの円と葉っぱの楕円の位置関係で大きな構図を捉えます。 そうすると楽です!
最初の下描きは鉛筆でとっていきます。
鉛筆を使う理由は、消しやすくて形が間違えたときに直しやすいからです。

大きな構図が取れたら、
もう少し形を詳細に描いていきます。
マルメロの空間が出るように、マルメロの形とか
葉っぱの形を具体的に描いていきます。

大体の大きな形が取れたら、
次にペンで正確に形や輪郭線を取っていきます。
ペンを使う理由は、水彩で色をのっけた後にも
アウトラインが残るのでかっこよく見えるからです。
マルメロの中に陰影をペンでつけます。
これを稜線といったりします。
このように立体感を出しておくと、
色を乗っけた時に描きやすくなりますよ。
透明水彩で彩色する

まずはメインのマルメロの実から
描いていきましょう。
ハイライトは紙の白を残します。
そして、ハイライト周りをパーマネントイエローの明るい黄色をのっけていきます。
この部分は彩度がちょっと高くなるんですね。
次にマルメロに落ちる影を描きます。
これは葉っぱによる影と、マルメロ自体の影が複合されているものです。
影はパーマネントイエローディープに+パーマネントグリーン+アイボリーブラックです。
面白いことに黄色というのは黒を混ぜるとちょっと緑っぽくなるんですね。 そこにちょっとだけ緑さを出すためにパーマネントグリーンを足しました。

次は葉っぱを描いていきます。
葉はほぼ黒一色です。
日の当たるハイライトはパーマネンとイエローや
パーマネントグリーンを使います。
シンプルに、そんなに描き込まなくていいです。
重要なのは丸メロの実はしっかり描くんですけど、葉っぱはしっかり描かなくてもいいことです。
メインのマルメロがしっかり描いていれば、
葉はそんなに描写しなくても絵としては
よく見えます。
完成

完成です。
今日のポイントとしては、
ハイライトにイエローを使い、
影の方は鮮やかな色を使わずに、
黒をメインで使ってたことです。
黒を使うとやっぱり彩度が落るので、
影っぽく見えますよね。
これは中世ヨーロッパの絵画の伝統的な色の使い方です。印象派は影の方に黒をあまり使わなくて、その影響で現代絵画やイラストでも黒はあまり使わなくなったのですが、 やはり、黒を使うと落ち着いて絵が見えるという利点があります。
そういった面で影の方に黒を使うのもいいのかなと思います。
このブログでは水彩の技法もたくさん紹介していくので、時々チェックしてみてください。

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