今日は油絵で雲を描きながら
色彩で光を表現していきます。
雲は風景画によく出てくる描けると役に立つモチーフです。 雲は天候により表情が全く変わりますし、色の使い方によって雲がどんな天気、時刻なのか?雲の形によりどこの国の雲なのか?全く印象が変わってきます。
あなたの気に入ったイメージ通りの雲を描けるように、 色彩の選び方などのヒントを今回は紹介していきます。
夕暮れの雲│色彩に補色を使おう

この雲はどの時刻の雲にみえるでしょうか?
日が暮れる前の夕方という感じですよね。
背景が比較的明るいのでヨーロッパの夏の午後5時くらいでしょうか。
夕方では黄色・オレンジ・赤といって色相が雲に見られます。そして光は背景からつまり逆光として差し込んできています。
逆光の場合、雲のハイライトの面積は小さくなります。そして中間色も。逆に雲の影の部分の面積が大きくなるわけです。

では色彩の使い方をみていきましょう。
雲のハイライトに黄色(パーマネントイエロー+白)、
そして雲の中間色にオレンジ(パーマネントイエローオレンジ)、
雲の暗い部分には、紫(パーマネントバイオレット+ウルトラマリン+少し黒)、
背景はコンポーズブルー(青緑)を使いました。
背景の青緑とオレンジは補色関係(完全な補色ではありませんが近い色相です)にあります。
図に12色環表を載せたので参考にしてください。
補色というのはこ色環の対角線上にある色のことでもっとも色の対比印象が強くなる色同志のことです。
一枚の絵の中に補色を使うと絵のインパクトが強くなります。雲の絵の場合、背景:雲を補色かそれに近い組み合わせにすると効果的です。
夕暮れから夜にかけての空と雲│色彩を上手に使おう


こちらの雲は夕暮れから夜にかけての雲です。
背景が暗いのはその時刻の空の上の方を見上げているからです。 地平線部分は夕日でオレンジ・赤系になりますが、空の上部に行くにつれて青系に変わっていくわけです。
そして光の状況も逆光ですね。
同じようにハイライト・中間色の面積も少なく、
雲の影の面積がとても多くなります。

では色のバランス(=色相のバランス)をみて行きましょう。
雲のハイライトはオレンジ(パーマネントオレンジ+白)、雲の中間色には赤(カドミウムレッド+グレー)、 そして影の方はマゼンタ(カドミウムレッド+パーマネントバイオレット+グレー)を使っています。
ですので色相としてはオレンジ、赤、そして赤紫、マゼンタ、そして紫という隣合わせの色相を使っているわけですね。 そして背景には赤の補色の青緑(コンポーズブルー+黒)を使いました(完全な補色ではありませんが近い色相です)。
ここでも背景とモチーフ(雲)の色を対比させているわけです。 このように色の対比があると絵が少しオシャレに見えてきます。
光を描くには?

光を描くためには明暗だけではありません。 光には2つの属性がありそれは、明るさ(明暗)と波長です。色というのは光の波長によって決まります。
ですので色を上手く使うことによって光を表現するのを挑戦してみてください。

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