油絵で植物の生命を描く│筆とパレットナイフ

植物のある油絵で描いた静物画

「観葉植物」。私はこの単語が好きなのですが、、、
何故かというと絵画のモチーフとして好きなモチーフだからです。

そして工業製品なんかよりずっと生命感がある。

余談ですが私は植物を育てると、いつも枯らしてしまうので

植物をよく育てる人をみると不思議に思います。
ということで、今日は2枚の油絵で描いた観葉植物のある静物画をお見せします。

目次

南国風の植物│生命の線

観葉植物のある油絵で描いた静物画
植物のある静物画/キャンバスに油彩12号/2000年

この作品は私が油絵をガッツリ描き始めたころの作品です。
まだ技術が完成していませんでしたが、
一枚一枚無駄にせず、一生懸命描いていました。
一枚一枚適当に描いてると上手くなりません。

鉢や植物の形がおかしかったり、林檎が腐ってるように見えますが、、

そちらの方が味がありますね。

この植物はじっさいは緑緑していたんですが、
南国の雰囲気に仕上げたくて色をピンクや赤オレンジに変えて
描きました。

林檎のある油絵で描いた静物画

これが林檎のディテールです。
リアルに細かく描くというより、筆のタッチを何回も塗り重ねながら、林檎の存在を塗り重ねるように描きました。つまりこの筆を動かす、私の身体の動きの蓄積によって林檎の存在の生成過程を追体験して再現させるという考えだったんです。


色が腐っているように濁っているのは実際のすこし古くなった感じを強く感じたからです。
鉢の描写は苦労しました。

観葉植物のある油絵で描いた静物画

植物は絵の具を乗っけた後に、パレットナイフで引っ搔いて線をだす
スクラッチを付ける、というのにこのころは待っていて
それで植物の有機的な曲線、とげとげしさ
を表現しています。


そう、、、思い出しました。
この植物はトゲトゲしていたんです。そして皮が厚くてガサガサしていました。

赤はクリムゾンレーキを使っています。

観葉植物のある油絵で描いた静物画

何故、南国風にしたのかというと
観葉植物というと私の中でそんなイメージがあって
あとはゴーギャンの絵をみた影響もあったかもしれません。

紅茶的な植物のある空間│硬さと柔らかさを描く

観葉植物のある油絵で描いた静物画
観葉植物と石膏像のある静物画/キャンバスに油彩12号/2000年頃

こちらも観葉植物がありますが、一枚目の植物とは違う種類のものです。
紅茶のを画面全体にこぼしたような、、、
そんな薄暗い空間の中にライトが合ってモチーフが照らされるような光のイメージ
で描いています。

観葉植物のある油絵で描いた静物画

植物の硬く鋭い形は主にパレットナイフで描いています。
そして、ナイフで絵の具を引っ掻きキャンバスの下地を見せる。
そうして葉の線=生命を表現
しています。

左背景の何もない空間はパレットナイフで描いてます。
これを「色面」といいます。

色面
単色で均一な色の平面

赤い布のある油絵で描いた静物画

背景の石膏層も、パレットナイフで描いています。
石膏の名前は、、、、首に布がまかれてるので、、、
おそらく「ベルヴェデーレのアポロン頭部」です。


右の赤い布は、、、
ナイフ+筆で描きました。
この濃い赤が絵のポイントとしての工夫です。

布のある油絵で描いた静物画

この白い布の皺(しわ)は筆でがっつり描きました。
ここはパレットでは柔らかさがでないので、筆の出番です。

全体的に硬い~い雰囲気のこの中で、柔らかさを表わします。
当時、
パレットナイフ→筆」
という描写方法を好んで用いていました。

絵はやはり、技術があるない
よりも観察→感じる→持てる力で精一杯描く
ということが
最も「リアイティ」に近づく方法です。

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この記事を書いた人

Hisa Gemmaのアバター Hisa Gemma Landscape painter

絵画は人生を豊かにするをモットーに 20年以上絵を描き続けている画家です アジア・ヨーロッパ・中南米・北米を旅しながら絵画を制作しています 個展・団体展・アートフェアで作品を発表しています オンラインでの絵画講師3年、美術系学校での講師10年も経つつ 実用的なデッサン・水彩・油絵スキルと絵画制作とアート業界を通じて得た経験談やインスピレーションを共有しています。 絵を描き、人生のスパイスになれば嬉しいです

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