こんにちは。もう7月ですがそんなに暑くありません。
最近は静物画の油絵をたくさん紹介しているんですけど、いろんな質感の静物を、昔描いていました。で、そういうのをお見せしていきながら、絵について考えていこうと思ってます。
金属への光と色味の渋さ│青・緑・黄色

今回お見せするのは、排気ダクトのある静物です。左下のやつがハイキダクトで、右下には、円錐の石膏に腐りかけの林檎が刺さってるっていう面白い状況です。

絵ではリンゴがかなり腐ってるように見えるんですけど、実際にそこまで腐ってたわけではなく、私のイメージでなんか腐ってる感じがしたのでそのように描いたんです。そして、リンゴからは果汁が滴り落ちています。

後ろには瓶があって、瓶の先っちょにも林檎が刺さっています(笑)。
その瓶の前には「網ネット」があり、これを描くと思うと当時は「おえ~」ってなりました。

見どころとしては、このストライプの床の布が、排気ダクトに、映っている場面。
反射した排気ダクトの中にさらに奥行きが出るじゃないですか。
そして、金属でできたものに、なんか物が映ったり反射すると、その光って、銀色に見えたり緑がかったり、金色に見えたりして、ものすごく深みがあるんですよね。
そういう色味を表現したかったんですね。
なかなか色が渋い感じになり、特に気に入っています。
これは実際に見て描いているので、当時の状況のリアリティが今見ても感じます。
台には布があり際は白い布だったので、青色はしてないんですが。描いてるときは若干の青みを感じたんですね。ですので、その印象の青を表現しています。
色味の探求│形而上的な緑と青とピンクの反射

もう一つ見せするのが、石膏像と練炭と布のある静物画です
「鍛錬「はキャンプなどで火を燃やしておくための黒いアレですね。
横たわっている石膏像は顔が欠けてるんですが、メディチ像だったと思います。当時、長野県の美術予備校に通っていたのですが、学校の屋上に石膏室があって、そこから石膏を移動させて部屋に運ぶのですが、誰かが持っていく途中に落としちゃって、あれ、割れちゃった、、、みたいなことが起こってたんですよね。で、「そういう石膏も面白いぞ」ってことで、描いていたりしました。

足の石膏像は「男の足(ボルゲーゼの闘士)」と呼ばれているやつで、
ピカソが幼いころデッサンしていましたよね。で、当時は、ピカソを超えるぞ!みたいな感じで、ピカソよりいい感じに描いてやろう!みたいに意気込んでいたと思います。
石膏像は白いんですけど、周りの色の影響を直に受けるので、色がオレンジやピンクや青や緑などが入ってきます。
それがすごく面白いんですよね。その色の変化を表現して、何らかの光の感じを描く。
そういう意味で印象派が、いろんな色を入れて光を描いていましたが、それが実際起こり得る現象なのだと思います。

次に、この青いストライプの布が、なかなか綺麗でした。
ここではちょっとした色の変化を強調して、描いています。
つまり、周囲の青や緑が入ってくる様子を強調して色を豊富に使っています。
色眼鏡を掛けるように、見た色よりも、色をなにか深く感じて表現するっていうことにハマっていて、絵ごとに毎回、色のコンセプトを変えて絵画世界を探求していました。
背景を緑にして描いてるんですが、これはデ・キリコの形而上絵画的な緑にインスピレーションを受けていたと思います。


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