林檎・石・植物のある油絵の静物画│空間はどのように決定されるか?

油絵で描いた石

静物画は風景画に比べると、狭い空間です。そして、「空間」はそこにモチーフが無ければ複雑にはなりません。何故なら何もなければ、空間はシンプルだからです。
しかし卓上にモチーフがあるほど空間は複雑になっていきます。


例えば、植物です。それは葉が幾重にもあり、それが空間を複雑にしています。
今日はモチーフが背景との空間をどのように変化させていくのかを考えます。

目次

空間の形はその中のモチーフの形で決まる

林檎と植物と石のある油絵の静物画
林檎と植物と石のある油絵の静物画/キャンバスに油彩/2001

この静物画は台の上に置かれている、林檎、石、植物を描いたものです。

「空間」とは何でしょうか?
私は空間にも「形」が存在すると考えます。

例えば何もない空間に林檎が登場すれば、何もない空間の一部は、
林檎の形で満たされるので、何もない空間は林檎を白くくり抜いたような形に
なります。故にモチーフが登場すると空間の形は複雑になっていくのです。


これは言い換えるとあるモチーフの形を描くということは、背景の空間の形を描くことと同じ意味になります。

油絵で描いた植物
植物の細部/油彩

この絵でモチーフと背景の空間が複雑な部分は植物と石の部分です。特に葉っぱはねじれて、ウネウネして、ところどころシャープで、、空間がとても複雑です。

背景は奥行きのある台と、垂直の壁だけなのでシンプルですが、それらが出会うキワ(葉っぱの輪郭の部分)は極めて変化の多い部分です。

油絵で描いた石
石の細部/油彩

次に複雑な部分はこの「」が集まっている部分です。石が4個ぐらいあります。手前にある石、奥にある石で違います。

そして石一個をみても、輪郭が奥に入り込む部分、手前に出てくる部分とあり、
以外に空間が複雑です。

こう見ると石は単純に見えて、
深みと個性があります

油絵で描いた林檎
林檎の細部/油彩

リンゴは皮の模様や質感は複雑ですが、
輪郭の空間はシンプル
です。
今回は林檎についてはあまり触れません。

油絵の静物画の背景と台の上の布
背景と布の細部(左)/油彩

こっちは、左背景です。
奥はあまり描かず、ぼんやり描写し、手前は布の皺などを描写しています。
奥は青・緑(寒色)をつかい、手前は黄色・オレンジ・ピンク(暖色)をつかい、色でも遠近感を出しています。

油絵の静物画の背景と台の上の布
背景と布の細部(右)/油彩

右側の背景です。
空間」的な観点からみると
奥は、「ボンヤリした台の空間」で満たされていて、
手前は、「ハッキリした布の皺の空間」で満たされています。


つまり今回の結論「空間の性質」はそれを満たすモチーフで決まるということです。人の人生はその中で何をしたかによって決まる。と同じような意味とも言えます

空間=人生
●モチーフ=何をしたか

つまり、それぞれが相互関係的に影響し合い価値を決めていく。

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この記事を書いた人

Hisa Gemmaのアバター Hisa Gemma Landscape painter

絵画は人生を豊かにするをモットーに 20年以上絵を描き続けている画家です アジア・ヨーロッパ・中南米・北米を旅しながら絵画を制作しています 個展・団体展・アートフェアで作品を発表しています オンラインでの絵画講師3年、美術系学校での講師10年も経つつ 実用的なデッサン・水彩・油絵スキルと絵画制作とアート業界を通じて得た経験談やインスピレーションを共有しています。 絵を描き、人生のスパイスになれば嬉しいです

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