こんにちは。今まで鉛筆デッサンについて記事を書いてきたんですが、今回は初めて木炭デッサンについて触れていきます。ある静物画を紹介しながら技法にも触れていきますね
ボカシ&線の痕跡を利用して描いた静物画

こちらは昔、東京のとある美術学校で描いた静物画です。白い布のかかった台の上に新聞紙か雑誌の束があって、それが、ロープで束ねられている状況です。チャームポイントとしてその上にちょこんとリンゴが乗っています。面白いのは上から植物の鉢がぶら下がって垂れています。
で、この静物画を描いた時のコンセプトは何だったのかというと、「雰囲気をだす」ということでした。
静物画って、モチーフ何でも描けばいいや!って思うかもしれませんが、やはりモチーフへのこだわりで絵になるかならないか決まってきてしまうと思います。
「目に見える些細なものに美を見出すのが大切だ!」という風潮が日本の美術教育にはあり、些細ななんでもないモチーフを描いて結局絵にならないことも結構あります。
もちろんその見方も大切なのですが、、
やはりモチーフや配置はすごく重要な要素だと思います。ただ羅列されてるモチーフだとあまり美しくないですよね。
これは西洋の人為的な美が美しいのか?東洋の自然のままの美がうつくしいのか?みたいな論議にもつながってきそうです。

前デッサンでも触れたんですけども、この絵は傷を使って描いています。
どういうことかというと、ピンセットとかで引っかいて、木炭紙にまず傷をつけるんです。
で、その上に木炭を乗っけて描いていくと傷つけた部分が線として残ります。この線の足跡でものの存在感を表現しています。回転しているような線も、ものの間を通り抜ける空気のような気の流れを表現しようとしたんです。

奥の方はかなり抽象的に描いています。絵画の伝統です。絵画の伝統は柔らかく描くことなんで、ものがあるようでないような雰囲気を出しています。

この赤いトマトがメインです。
トマトなので赤くて濃いんですが、トマトによってはボワーとしててピンクがかったあまり濃くないトマトってありませんか?それです。だから濃いというより中間色トマトです。
トマトの左半分に全ての視線が集まるようにクリアに描いています。
この絵は究極的にはここに視線があつまるように
右半分は、輪郭をぼかしています。全部クリアに描くというより右の方は影に溶け込んでいくような感じですね。

手前の新聞紙・ロープにもピントを合わせて、一枚一枚の、紙のこのヨレ具合をお描いています。

この時期に木炭でクリアな部分とボカス部分の強弱をつけて雰囲気を出すことにハマっていて、描いたデッサンです。


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